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暗号資産に関する独自の格付評価モデルを考案(2023年7月発行)

MCBリサーチ(Crypto):暗号資産に関する独自の格付評価モデルを考案.pdf

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昨今、web3への注目が高まる中、暗号資産の代表格として知られているビットコインやイーサリアム以外の暗号資産の取引が活発になってきている。いわゆるアルトコインと呼ばれるビットコイン以外の暗号資産の種類は日々増加しており、その数は今や25000種類以上にものぼる。暗号資産の中でもそれぞれ性格は異なり、ビットコインのように価値の安全な保存と移転を主眼とするものもあれば、イーサリアムのようにスマートコントラクトの利用によるDAppsの開発などのブロックチェーンの応用を推進するものもある。今後、個人投資家はもちろん、ますます多くの機関投資家がマーケットの情報やプロジェクトの内容を精査し、投機目的ではなく投資目的による暗号資産の購入を進めていく可能性が高い。事実、米国をはじめとして複数のヘッジファンドが直接的に暗号資産への投資をしており、その他の種類の機関投資家も暗号資産に対する高い関心を持っていることが各種調査機関のレポートによって示されている。

このように暗号資産へ投資をしようという気運が高まっている中で、重要になってくるのが暗号資産をどう評価するかということである。暗号資産はその性質上、株式をはじめとする伝統的金融資産と比べて非常に多種多様な要素を持ち、そのトークン価値を表す明確な指標は未だ存在していない。またトークン自体、価値の裏付けとなる資産等が存在しない場合が多いため、価値算定すること自体がかなり困難である。このことが投資家にとっては暗号資産市場に参加する際の大きなハードルとなっている。

だが、価値そのものを測ることは難しくとも、投資判断を行う際に必要な情報が揃っていれば話は変わってくる。そもそも機関投資家を中心に投資家が投資を実行する際に重視する要素とはなんだろうか。弊社で行った国内機関投資家をはじめとする金融関係者へのヒアリングを通して、いくつかの重要な項目が浮かび上がってきた。その性質は大きく二つに分けられる。一つには、流動性や一部の投資家にアセットが寡占されている集中リスクが挙げられる。これは株式をはじめとする伝統的な金融資産でも重視されてきた項目だ。もう一つは暗号資産ならではの項目である。例えば法規制・コンプライアンスリスクや技術的なリスク(ハッキングなど)がその代表例である。

弊社ではこれらの項目を踏まえて暗号資産を格付けすることで投資家へ有益な情報を発信できるのではないかと考えた。格付けの大きな意義として次の二つが挙げられる。

暗号資産への投資を検討している投資家に対して見るべき重要なポイントをわかりやすい形で情報発信することができる
要素を絞って格付けすることで性質の異なる通貨に対しても一定の判断基準で比較・評価することができる
まず一つ目だが、これが今回の格付けの主目的である。点数というわかりやすい評価指標を通じてどの通貨がどの側面で優れているのか、不安材料を持っているのかを簡単に把握することができる。また重要ポイントに絞った評価を行うことで、この格付けを通して暗号資産のどこを見るべきか、どうやって見るべきかということも発信できると考えている。特にクリプトに対する深い見識のない投資家にとってはまず何をもってクリプトの良し悪しを判断するかという基準をある程度示せるのではないかと考えている。

次に二つ目に関してだが、先にも述べたように暗号資産と一口に言ってもそれぞれ性質は大きく異なる。株式の場合、発行する会社の性質は異なるかもしれないが株式という証券としての性質で見れば同一といえる。だが、暗号資産の場合はそもそもトークン自体の仕組みがトークンごとに異なっている。そのため横一列で並べて比較することはなかなか難しい。そのことを踏まえて、今回の格付けでは、投資家が重視する要素、言い換えると投資をする上で必要条件となりうる要素に絞って評価を行った。必要不可欠な要素に限って考えれば比較することが可能であり、またその意義も大いにあると考えている。

以上のようなコンセプトのもと、弊社独自の格付け指標の開発を行なった。以下でその詳細を説明していきたい。

【目次】
1.はじめに
2.格付け方法について
 ●前提として
 ●格付けの先行事例
 ●MCBクリプト格付けで評価する要素
 ●評価対象の選定
 ●指標となるデータの収集方法
 ●評価方法の概要
3.格付け結果
4.考察と今後の改善に向けて
5.終わりに
6.参考文献

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